これは当院が始まったばかりのまだまだ院長が若かった頃のお話しになります。
この頃は、「冷え性の研究」だけではなく同時に「トラウマの研究」もしていたので、そこに「体の中の記憶システム」が存在することに気がつくことになります。
ですから順番としては、今回のテーマである「ストレスが記憶で出来ている」という発見よりも「トラウマ記憶が消える」という発見の方が先に分かったのです。
この頃は「簡単なスキャン技術」を使って体の中の変化を読み取っていたのですが・・
当時の「スキャン技術」はまだ「気功を使ったスキャン技術」が出来る前だったので、体の中の「揺れを使ったスキャン技術」でした。
人は呼吸をしています(呼吸をすることで体の中に揺れが出来ます。)し、何かを刺激するとその部分や体の他の部分の(揺れの)動きが変化する、その微妙な動きの変化を読み取っていました。
身体は弱い部分を固めて守る
身体は弱ったりすると「その部分を固めて護る」ようにできていますから、悪いところは固まっているのです。
ですから体の中の動きを読み取ることで、動いていない所が分かるようになります。
他の部分の動きと違う「動きの悪い部分(固まっている部分)」を感知することで、悪くなったり、弱ったりしている部分を抽出することが出来るのです。
この動きの変化の違いで、「体の中のドロドロを感知する技術」が出来上がり、そのドロドロを取り除くことで「体が快調」になり・・簡単な「体調不良やトラウマ」が無くなって楽になるという人が増えてきます。
最初の内は体のあちこちに「冷えのドロドロ」があって、それが体調不良を作り出す原因の一つになっている・・と考えていました。
しかしその研究を続けて行くと・・「このドロドロは症状の記憶と関係している?」ということが分かり始めるのです。
ですが、まだまだ個別の症状とドロドロ記憶の関係は収拾がつかない状態でした。
「トラウマを消したいと思っている人」との出逢い
そして、「ほんとうにトラウマを消したいと思っている人」との出逢いが、後の「トラウマをとるコース」を作るきっかけとなりました。
その方は「サイコセラピー(催眠を使ったトラウマを消すための施術法です。)」を3か所で受けて、さらに「普通の心理療法」にも2か所行って、なかばあきらめている状態で「小顔」でここにいらしたのです。
施術中にたまたま・・その話しになって・・「催眠療法」では言いたくない秘密を知らない間に言わされて・・しかも3か所も行ったのに・・治らなかった。
さらに、あきらめきれないで(実際に苦しいので・・)「普通の心理療法」にも行くのですが、その言いたくない秘密を「言って下さい!」と言わされたのに・・それも2か所も行ったのに治らなかったのです。
「もう、ダメなんだ!」とあきらめている時に当院と出逢ったのです。
当院の考え方からして・・「人に言いたくない秘密は話さなくて大丈夫です。」でした。
「その代わり、テスト中にそのことを思い出してもらいますが、その内容を変えないでください。」・・というのが条件でした。
すると、そのことを思い出すと・・「頭の中と体の中に反応」が現れたのです。
この反応する部分を「ブロック」してみると、反対に「思い出せなくなる」という現象が起こりました。
つまり、この「ブロックされた中にトラウマの記憶」があるという意味になります。
そしてこの「ブロックされた部分」に対して「ドロドロをとるための技術」が使われることになります。
すると・・「トラウマの記憶も消えた!」のです。
これが「体の中の記憶システム」を発見した・・最初の出来事になります。
それから、「トラウマや体の不快な情報」がこの「ドロドロで書き込まれている」という事実・・そして、もう少し複雑な「ストレスの記憶回路」の秘密が分かってきます。
ということで次回の「院長解説ブログ」では、いよいよ「ストレスの記憶回路」の秘密を解説したいと思います。
【次号につづく・・】
※次回のテーマ「【014】■記憶と回路」にご期待ください。